世界ランク30位の水草水槽の作り方 その1

顧問のタナカカツキです。

 

 

 

 

ずいぶん遅くなりましたが
恒例のメイキング記事スタートです!

 

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今年も去年に引き続き
ベストアクアリウム賞を頂きました。
世界ランクは……不本意ながら……30位!
今年も楽しい遊びをありがとうございました!

 

 

 

 

今回もまず、図案から

 

世界審査エントリーできるのは上位100位以内の作品だけです。
100位以内に入らなければ意味がありません。
まずその入選ポイントをしっかりと捉えましょう!

 

 

 

おさえべき点はただ一つ!
審査項目に、ある程度準じながら
一瞬で目に止まるような印象的な作品を作ることです。

 

 

 

審査員に印象に残すことができれば100位に入ることができます。

 

 

 

上位100位、さらにその上を目指すのであれば
やはり、その作品ならではの独創性です。
他と違う、いままでにない構図、革新的なアプローチ
(水草の新しい使い方とか、照明とか、新規な素材とか)
何か次の世代では定番になってるような新しいチャレンジがあるか(天野氏がそうであったように)
そういうものが上位ランクの世界です(審査員の方々もぜひそこを見逃さないでほしい!)

 

さて、今回、顧問の作品の新たな挑戦は
その1 水槽の端から端まで、全体にうねりを感じさせる図案であること
(これまである一部分にうねりの表現はありましたが
画面全体がうねっているというものはあまり見たことがありません
つまりそれは、作るのがとっても大変な上に、うねりは
流木の造形そのものが持っている曲線に任せっきりだからです。)

その2水槽の端から端まで帯のような色彩を表現
黒い影をさらに引き立たせるため、白い砂の帯を端から端まで
(面での彩色の表現ではなく、後景に行くに従って細い帯)

その3、流木の素材と石の素材、白い砂の素材がしっかり溶け合っている。

その4、複数の石の使用、種類も豊富な水草の使用。水草をしっかりたなびかせる

その5、オレンジグリッダー・ダニオが水の流れに逆らって泳ぐ様子を撮影

印象的な影を作るというのも これは毎年当たり前に もう何度も同じ話をしておりますので
ここら辺はすっ飛ばして、今回の面白そうな試みは 白い帯を作るということにあります。
白い砂を使っての表現はこれまでありましたが、画面の端から端、それも中央部に白いラインが
入るというのはあまり見たことがなく、とっても印象に残るかと思います。
大きな影の流れ そして白の流れこのコントラストさえうまく表現できれば
目にした時 一瞬にして印象に残るかと思います。

 

 

オレンジグリッダー・ダニオは流れの早い水域に生息します。
どの作品よりも早い水の流れを感じさせる水景をしっかり表現できれば
100位以内はもちろん、作品の制作意図が審査員全員に伝われば
グランプリも夢ではありません。

 

 

リスクがあるとすれば、見慣れない風変わりな水景に尻込みしてしまう審査がなされた場合
20位にも入らないことも……(毎年そうですが)

 

 

ではチャレンジ精神を持って、スタートです!

 

 

 

次回へつづく!