水槽学部顧問、草系男子のタナカカツキでーす!
レイコン締め切り、撮影も近づいて参りましたので
本日はそのあたりのお話しです。
アクアリウムといえば、
癒やしやインテリア、セラピー効果や子供の情操教育
アクアリウムにはそんなステレオタイプな、しゃらくさいイメージがこびりついております。
顧問が昔アクアリウムに近づきたくなかった理由はそんなアクアリウムのしゃらくさい固定観念です。
業界は今もなお
「あなたの部屋にステキな癒し空間を~」みたいなコピーで既成の観念にあぐらをかき、クソ高い設備を民に売りつけようと企んでいます。
いっときの癒やしに心から満たされることはありません!
気をつけてスルーしたいものです
レイコンの話をします
さっそく上位者の作品を見てみましょう

1位の深田さんの作品をはじめ、2位、3位の中国の方々、そしてブラジル、フランス、
これらの作品にアクアリウムの既出したイメージ、お気軽な癒やしは感じられませんよね これらの作品画像を見て、顧問は正直、ホッとします。
ここには、創作の狂気が滲み出ていて心地よい感動があります。
これぞ、私たちが近年心奪われたアクアリウムの真骨頂。
ADA創始者、天野さんのエッセンスがよく表れた世界コンテストです。
正式名称「世界水草レイアウトコンテスト」
22位のオリビエ・テボーさんの作品は
なんかもう恐いっす!
© 2015 AQUA DESIGN AMANO CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
1位の深田さんの作品名は「憧景」というステキちっくなタイトルがつけられておりますが、顧問は「おばけのファンタジー」と密かによんでおります(失敬)
これらの作品を目の前にして私たちは「あらステキね~💖」だけではすまされない何かを感じます。
アクアリウムに癒やしを求める人にとって、これらの造形はけして付き合いやすいものではありません。
荒々しく剥き出しになった情念、不気味で怪しく、戸惑ってしまうような陰影、熱狂的なまでに細部にまで作りこんだ制作者の技工。
こんなものを、軽々しくお部屋のインテリアとして受け入れるなどムリなのです 。
↑中国までレイアウト資材を買いに行くCAJのメンバー(アホ)
大自然は私たちの生命を守る神であると同時に、私たちの愛する人の命を簡単に奪ってしまう大敵、まさに光と影。
写真家であるADAの創設者はカメラを通して、あるいはその目で肌で直接感じ続けていたものが、水槽に自然と滲み出していったのではないかな~ 。
私たちがこのコンテストに共鳴したのも、そのあたりです。
↑今回もミスト式による立ち上げ、出品作品の創作過程(結果発表後、あらためて記事は公開いたします)
アクアリウムは、いくらお上品なエレガントな装いをして、ステキな癒やしのインテリア、幻想的でしょう?では、何も生み出していないのです 。
業界への悪態ではなく、エールとして、現代人の心に響く、揺さぶるアクアリウムの発展を期待しております。
話はコンテストのことでした、戻します。
コンテスト上位者の作品からは
その不気味な造形精神を盗んで、自らの作品に取り入れましょうー!
具体的なポイントは影です。
画面がダークに落ち込んだ影の造形に注目しましょう。
流木や生い茂った草の影、石の影、黒の部分、影をしっかり演出しましょう。
レイアウトは色やフォルムに気を取られがちです。 今一度、上位者の作品をご覧ください。
上位者は影の描き方が上手で独創的なのです。
影の面積が水槽全体の半分以上を占めている作品もあります。
魚は暗がりを確保できてこそ生命を輝かせます。
撮影(影を撮ると書いて)では、そのあたりを気にしながらライティングしたいものです。
↑配石するときも、光が石の面にベッタリとあたる角度ではなく
↓影の出る角度で。
いいかんじの影を探す(おれ、なにやってんだろ~~って遠い気持ちになる時間)
明るいだけの楽天的な作品が上位に来ることはありません。それは自然の姿の一側面を表現しただけにすぎないからです。
水草水槽をやったからといって
大自然を理解した気になるのもどうかと思いますが、
締め切りまであと数日、みんなアホになってがんばろ!