顧問のタナカカツキです。
2026年度のコンテストに向けて鋭意創作中です!
今回の記事は、作品を制作するにあたり
私たち出品者はどのような心構えで臨むべきかを考えるえてみる!
という内容になります。
その指針として、ネイチャーアクアリウムの創設者であり
世界水草レイアウトコンテストを立ち上げた天野尚さんの
生前行われた審査評価に注目し、改めてコンテストの本質を
見つめ直してみたいと思います。
今回取り上げるのは、2010年の世界水草レイアウトコンテストで
37位にランクインした作品です。

この年の1位はロシアの作品でしたが、天野さんはこの37位の作品に対して
「ベストアクアリウム賞」を贈り、その独創性を高く評価しました。
このコンテストでは、15名の国際審査員がそれぞれの視点から評価を行います。
そのため、極端な表現や一部の審査員にだけ響く作品は不利になります。
一方で、どの審査員にも好かれるような作品を作るとなると、凡庸で
つまらないものになりがちです。

私自身、グランプリを目指している以上、すべての審査員から
一定の評価を得ることを意識しながらも、作品づくりの楽しさを失わないことが
重要だと感じています。
その中で、天野さんの評価は大きな指針となるものです。
天野さんがこの37位の作品を高く評価した理由は、その独創性にありました。

「今までにない発想」でレイアウトの可能性を広げたそのアイデアは
天野さんにとってまさに世界1位に値するものでした。この評価は天野さんの審美眼と
ネイチャーアクアリウムの本質を体現しています。この作品が登場したことで
石の接着技術やアーチ構造を使ったレイアウトが一般化しハードスケープなどの
水草レイアウトの表現の自由度が飛躍的に高まるきっかけとなりました。
このように、革新的な作品がコンテスト全体の方向性を変えることもあるのです。
天野さんの選考には、もう一つ重要な示唆があります。未完成で荒削りであっても
多少の違和感があっても、新鮮さを感じさせる作品に最高得点を与えたという彼の判断は
私たち出品者にとって極めて大きなインパクトをもたらす創作基準となりました。
さらに重要なのは、「完成度」や「器用さ」、見た目の評価に重点を置きがちな
審査員に向けた、声には出さないメッセージでもあったと思います。

審査員の数だけ、それぞれに異なる審査基準があってもよい。しかし、創立者は
「見慣れた形式的な美しさ」よりも「新しい挑戦や創作意欲」を重んじる
という姿勢を示しました。レイアウトを自由にし、水草水槽の創作の楽しさを
より広げるための可能性を孕んだ作品――ほかの審査員からは高得点を得られない
かもしれない作品――をあえて「褒めたたえるべき作品」として、その年の
ベストアクアリウム賞に選んだことは、揺るぎない信念をもってコンテストの
指針を明示していたのだと言えるでしょう。
天野さんが掲げたネイチャーアクアリウムの本質が、現在のコンテストにどれだけ
継承されているかは、参加者それぞれの解釈に任されています。
しかし、私は今もあのときの天野さんの評価を胸に刻みながら、楽しむことを忘れず
コンテストに向けた創作を続けていきたいと思っています。

今年もみんなを驚かせるよ〜〜〜〜!

ではまたー!


