CAJ対談2021 ワタクシエリさん 後編

顧問のタナカカツキです。

 

 

 

 

CAJ対談2021 ワタクシエリさん 前編
顧問のタナカカツキです。 毎年恒例となりましたCAJ対談です。 ではどうぞ! 過去のCAJ対談はこちら 顧問「快挙ですよね、世界ランク20位!すごいじゃないですか」 ...

 

 

前回の続きです。
どうぞ

 

 

 

 

 

 

ワタクシエリ(以下、エリ)「カツキさんの作品の方向性ってハッキリ決まってるじゃないですか、あの放射線の流れ

 

タナカカツキ顧問(以下、顧問)「うん、はい、線ですよね、直線

 

エリ「直線で上の方は明るい世界に向かうっていう、なんだろ、あの独特の色彩の感じ。もう一目見ただけでカツキさんのだなってわかる。あの方向性っていうのはもうずっと続けられるんですか?これがオレのタッチだというのは確立されたのかなっていう」

 

顧問「いやいや、自分としては毎回変えていろいろやってるつもりが、多分手グセとして残ってるんだと思うんですよね」

 

エリ「そうなんですね、何かもう決めてらっしゃるのかなと」

 

© Aqua Design Amano Co.,Ltd.

 

 

顧問「自分としては変えてるんですよ(笑)。できるだけ違う素材で作るし、毎回自分の中ではもう手数を変えてるつもりなんですけど(笑)やっぱり癖としてはやっぱ残ってるんでしょうね」

 

エリ「そうなんですね。方向性がここまでなんだろう…色使いなんですかねもう、カツキさんのってものすごくわかりますよね」

 

顧問「それは同じCAJの仲間だし、特に気づいてしまうだけなんじゃないですか?世界的に見ると、自分のタッチってそれほど出てないと思うんですよ。今回の出品した作品も「これはタナカカツキ作だ」ってすぐにはバレないようなレイアウトになってると思ってるんですけど(笑)」

 

エリ「そうですか。うん、たしかに、もっと自己のタッチを出してきてる人は毎年同じ本当に石使ってたりしますね。そういうのとは確かに違いますね(笑)なるほど、私は主カツキさんのマンガとかあと映像作品とか、見てきてるじゃないですか、だからなんかそのらしさっていうのが多分、よりわかるのかもしれないですね。」

 

顧問「だと思うんですけどね(笑)」

エリ「逆に私のタッチってのはありますか?

 

顧問「ないですねそんなに。(笑)まあでも、流木がいつもウネウネはしてますよね」

 

エリ「ああ。なるほど。うん。そうですね。うん。流木うねうねっていうのが私のかもしれないですね」

 

顧問「かなりうねりのデザインをされますよね」

 

エリ「うんうん、はい、うねってます」

 

 

顧問「私は結構直線的なんですよそういう意味じゃ。うん、自然界に鋭く書いたような直線ってあんまりないんで、そういう意味じゃちょっと面白いんですよね、直線を使うっていうのは」

 

エリ「確かに直線的に作る人も少ないし」

 

顧問「目立つのかなとか思ったりね。やや特異な印象が残るのかなと思ったりして、やってるんですけれどもね」

 

エリ「これって伺ったことなかったんですけども、カツキさんの構図決定するとき、参考にする資料っていうのは、あったりするんですか?生花のお話を前、されてましたけど」

 

顧問「そうですね、以前は生花とか建築家のドローイングとか参考になるっていうような話ししたと思いますけど、うん、発想的に触発されるというか。もちろん、自然の風景や絶景をみたときに参考になることもありますけど、アイデアが閃くっていう感じではないですよね」

 

エリ「そうですね」

 

顧問「やはり、作品は自然風景を模すという考え方、自然風景を水槽の中で完全再現させるなんてことでは面白くないですよね。それは実際に目の前に広がるリアル自然風景があるわけですから、やはり創作というのは自由奔放なイメージ、ときにはぎょっとさせるようなものを水槽内に出現させる。そんなかんじで挑むと、むしろ自然感が増しますし、さらに創作のエネルギーというか、生命感みたいなものまで表現できますから。とはいえ、最近は、自分の作品のアイデアは似てきてますね。マンネリと言うか。やっぱりね自分がいいなと思うようなものって何かやっぱり似てて、これいいなと思ったら過去にやってるなとか気づいちゃうんですよね(笑)」

 

 

エリ「新しいこれ発明した!っていう気分なんすか?それをイメージした瞬間は」

 

顧問「その時はそうなんですけど、もう好きなんだと思ってちょっと諦めたところもあるんですね(笑)やっぱり自分がこう思い入れを持つようなレイアウトでないとスタートできないじゃないですか」

 

エリ「そうですね。時間かかりますしね。」

 

顧問「まあ、新しいアイデアがでなかったという言い訳でもあるんですけどね(笑)なので、レイアウトの全体的なこの骨格ていうのは、新規な骨格っていうのは……ちょっと自分の中で、次にまったく見たことのない自分の中では新しいレイアウトっていうのんではなかなかできないなと思ったんだけど、グランプリであの構図はまだないなって、目指してるとこやっぱグランプリですから(笑)」

 

エリ「ね、そうですよね、はい(笑)」

 

顧問「グランプリ作品としては珍しいレイアウト。構図には変わりないんで、それでいいやと思ってね。斬新な骨格っていうものに寄りかからないで、それ以外の表現で何か新しいことできないかなって今は思ってるとこです」

 

エリ「私は、完全にも新しい骨格、新しい骨格って血眼になって資料漁って……」

 

顧問「古っ!」

 

エリ「それむしろ古かったです(笑)」

 

顧問「見慣れた骨格で作品全体の完成度を、とくに細かい部分などの植栽や撮影時のライティング、作品から伝わるストーリーなど、今回の上位ランキングをみればそんな感じでしたよね」

 

エリ「そうなんですよ。うん」

 

顧問「もう上位ランキングはもう骨格で新しいことをしようとしない。だいたい骨格で新しいことをしようとしてるのが……」

 

エリ「10位台2桁内ですよね」

 

顧問「そうなんですよね10位の間ぐらい」

 

エリ「うん。私またそこに行こうとしてました!」

 

顧問「クッソ古っ!」

 

エリ「(笑)」

 

顧問「だからやっぱり骨格っていうところでは、もうね、珍しい骨格に越した事はないと思うけど、やっぱりもっと違うところで新しさっていうのが次は必要なフェーズに来たのかなと思いますね。」

 

エリ「なるほど、これは良いヒントとなんじゃないですか。自信とですね、はい。昨日かないといけないですねはい」

 

顧問「私も今はそう思ってるけど、週間後は違う意見になって、そういうのなるんですよね、血眼になって新しい構図骨格を探してるかもしれないです」

 

エリ「そうそう、発言に影響力ある人いらっしゃるじゃないですかカツキさんもそうだし、天野さんとかも、どれだけその気まぐれに翻弄されるかってことありますよね。数年前と言うてること違うって(笑)」

 

顧問「そうですよね(笑)」

 

エリ「先生の言葉を信じてやったのに!みたいなことも(笑)」

 

顧問「天野さんが生前の頃はそれすごい振り回されてましたよね(笑)」

 

直接ご指導いただいたのは10年前↑

 

エリ「うん、そう、そうなんですよ。でも、よう聞いたらと毎年言うてること違うっていう」

 

顧問「でもやっぱり時代とともに言うてることを変えるっていうのはある意味純真ですよね(笑)」

 

エリ「たしかに」

 

顧問「やっぱりクリエイターだったのかなと思いますね。うん。やっぱり常に新しいものを作り出すってなったとき、コロコロコロコロ自分のこの信念さえも変えていくっていうぐらいの、そういう今こなし方乗りこなし方っていうのは参考になりますよね」

 

エリ「かたくなになりすぎず、むしろ信頼できるなって思います(笑)」

 

顧問「本日は、どうもありがとうございました!」

 

エリ「急に、終わるんですね(笑)」

 

 

 

 

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