CAJ対談2021 ワタクシエリさん 前編

顧問のタナカカツキです。

 

 

 

 

毎年恒例となりましたCAJ対談です。
ではどうぞ!

 

 

 

 

過去のCAJ対談はこちら

CAJ対談まとめ
顧問のタナカカツキです。 私は水槽学部の顧問でもありますが 水草レイアウター集団CAJのメンバーでもあります。 世界水草レイアウトコンテストの結果を受けて 様々なメンバーと対談記事をアップしてきま...

 

 

 

 

 

 

顧問「快挙ですよね、世界ランク20位!すごいじゃないですか」

 

ワタクシエリ(以下、エリ)「カツキさんは、日本人ランク1位、そしてベストアクアリウム賞おめでとうございます」

 

顧問「ありがとうございます、ワタクシエリエリさんも日本人ランク2位、去年に引き続きCAJメンバーがツートップを頂戴しましたね。エリさんは女性アクアリストとしては不動の地位を築きあげたわけですが」

 

© Aqua Design Amano Co.,Ltd.

 

エリ「いえいえ、ベストアクアリウム賞があるのとないのとでは全然ちがいますよね。カツキさんにベストアクアリウム賞を与えた審査員のことを調べたらギャラリーをやられてる方で」

 

顧問「へー、そうなんですね」

 

エリ「水景ギャラリーをされてる方で、中国で。やっぱそういう方はカツキさんの作品選ぶんだなあと思って、ちょっと納得っていうかホっとしたりとかして。やはりカツキさんの作品がデザインっていうか、アクアリウムを使ったデザイン。そういうギャラリーをやってる方が評価してるっていうのは、うん。わかるじゃないすか。そうだなって」

 

顧問「今回、2021年度のレイアウトコンテスト、どんな感じで挑みましたか?心構えたいなのを聞かせていただけますか?」

 

エリ「心構えは、今年はちょっと絵画みたいなのを意識したっていうのはあります。ジオラマではなく、侘び寂びとかっていうのもちょっと置いといて、別ベクトルで作ろうということで。オフィーリアっていう何かちょっとロマンティックな絵画、あの感じに、風がこう、感じられるような作風。あのしっとりした感じとってもいいなって思って」

 

顧問「女性っぽいしね」

 

エリ「そうですね。ちょっとその女性っていうのも、意識してたかもしれないですね」

 

顧問「なるほど。風景をヒントにするとかじゃなくて、絵画をヒントにするってのはユニークなアプローチですよね」

 

エリ「はい楽しかったですね」

 

顧問「それを制作するにあたって、1から作るんじゃなくて、コンテスト参加も、もう10年目ですから、効率的になった部分もあるんじゃないですか?」

 

エリ「そうですね。自分なりのやり方みたいな、もう定型みたいなものができてきて、そこは無駄がなくなってきたんかなってなりますね。底床にはこれを使うとか、そこで思い悩む時間っていうのはもう省かれて、表現の方に時間を割くっていうことが、回数を重ねるごとにできるようになって、うん。そこは自分でもずいぶん成長したなって思いますね」

 

 

顧問「昔はどんなことで苦労されてたんですか?」

 

エリ「最初の頃のこと思い返すと、まず素材もないし」

 

顧問「そうですね、この素材集めっていうのでほとんどのこの時間を使ってたっていうことを考えれば、今や創作そのものに時間を割くことができる非常に良いフェーズがやってきましたね」

 

エリ「そうですね。本当思います」

 

顧問「ようやく楽しいよね」

 

エリ「ようやく楽しいですね」

 

顧問「はい。そんなようやく楽しい、そしてずいぶんと高効率な手さばきもおぼえ、絵画からヒントを得てやりだしたもののどうだったですか?」

 

エリ「楽しいですけど、やっぱ未熟さっていうのも自分的にはすごくあって、基本になる水草育成って本当に下手くそで……カツキさんは水草の生育とかって影の造形とかにレイアウトうまさに比べたらそんなに優先度高くないよってっておっしゃってて、確かにそれはそうかもしれないっていう風に思ったりもしたんですけれども…にしても、私ヘタクソなんですよね」

 

顧問「どういうことがあったんですか」

 

エリ「もう毎年いまだにアオミドロ爆殖させてしまうんですよ。カツキさんは出ないですか?アオミドロ」

 

顧問「アオミドロはでないですね。レイアウト水槽に関してはマメに換水してるというのもありますけど、そもそもミストで3ヶ月間、水草に養分すわせてるってのと、照明時間も少ないですからね。ワタクシエリさんは照明時間が長いかもしれないですよね」

 

エリ「ああ、なるほど、水草を赤くしたいということもあり」

 

顧問「水草育成の悩み以外は上手く行ったんですか?」

 

エリ「無駄な流木を使わない、っていうのがあったのでそこの工夫はありましたけど」

 

顧問「流木を使わないってどういうこと?」

 

エリ「流木で曲線を、流れっていうのを一目見てわかるようにするためには無駄に流れを妨げるような流木を、支えるために差し込んだりとか……」

 

顧問「そういうことか」

 

エリ「見せたい流木を支えるために差し込んでる流木、その流木自体が邪魔になってるとか、石が邪魔になってるとかそういうのってあるあるだと思うんですけど、それをゼロにしようって」

 

顧問「どうやったらゼロにできるんすか?」

 

エリ「支える流木や石を減らして、なおかつ私はこういう横にウェーブするレイアウトだったんですけど、流木もちゃんとその流れに沿っている。トライアンドエラーを繰り返して、接着の力も借りて、そこは一番時間かけたところかも知れないですね」

 

 

顧問「これは、すごいですね(笑)」

 

 

 

 

顧問「狂気すら感じる(笑)つーか、ただの狂気ですね、専業主婦の」

 

エリ「(笑)」

 

 

 

 

顧問「審査結果には満足でした?」

 

エリ「順位的にはもうホッとした感じです」

 

顧問「目指してたのは何位でしたっけ?」

 

エリ「目指してたのはもうずっと長年そうなんですけど、ひと桁になりたい、シングルランクになりたい

 

顧問「シングルランク9位以内ね」

 

エリ「はい、未だにその夢は叶ってないんですけども、今年の作品は水草があまりうまく育たなかったっていう、だから駄目だと思ってたんですね。なので、20位って思ったより高かったんですね選外も全然ありえるって思って、うん。胸をなで下ろすような…」

 

顧問「次の構想はもうあるんですか?」

 

エリ「素材をどうするんやっていう問題を抱えて今素材をしております」

 

顧問「なるほど、はい、うん、よくわかりました。ありがとうございます」

 

エリ「ありがとうございます」

 

後編へつづく

 

 

ワタクシエリさんのブログ

ワタクシ水槽
わかりたい