CAJ対談2013 前編

 

カツキ「えー、今回は、CAJのメンバーと対談することになっているんですけど、CAJのこともこのブログではあまり言ってきてないんで、これを機にCAJというチームがあって、そして、コンテストは個人でエントリーするんですけど、実はチームで作品を見せ合ったり意見しあったり協力してやってるんですよってこともね、ここで言えたらなと。そんなことで、今回は2013年世界水草レイアウトコンテスト(通称レイコン)世界ランク26位の、CAJのメンバー、ノートマンこと岩城浩司さんに来ていただきました。プレート圏内おめでとうございます!

 

ノートマン「こんにちはー、ありがとうございます!

 

カツキ「一応プレート圏内(応募総数2164作品中、上位27位まで)てのは目標にされてたんですよね?

 

ノートマン「すごいしてました!

 

カツキ「すごいしてたんですね(笑)

 

優秀賞認定メタルプレート

 

カツキ「印象的な作品でしたけど、具体的にはどのような考えで作品制作されたのですか?

 

 ノートマン「今回の作品に関して言うと、構図のアイデアだけだと上位にランクされるのは難しかった思うんですよ。レイアウトする上での技術的な部分は、CAJとTAUのセッション、石や流木を何度も何度もレイアウトしてみる鬼の特訓(世界の小野氏によるレイアウト講座)を受けたこと。それと、もうひとつは、図案スケッチの段階で今までにまったく見たことのないものにしようと思いました。

 

カツキ「絶対今までなかったものにしてやろうと!

 

 ノートマン「はい(笑)

 

 

 

ノートマン作「上弦庭」世界水草レイアウトコンテスト2013世界ランク26位    ©AQUA DESIGN AMANO CO., LTD. 

 

 

ノートマン「植栽技術は敵わないことはわかっているので、少しでも印象点をかせげたらなあと思いました。で、結果論から言うと、印象点はかせげる人からはかせげたんですが、審査員のネイチャーアクアリウム注釈1)志向が強い方からは、おしなべて低得点をいただきまして(笑)

 

カツキ「そうですね(笑)ここ数年ジオラマ作品が多くなって、日本の審査員からは幾度と「水中感」という提言がありました。毎年同じこと言うな~って(笑)。でもノートマンの作品は、ジオラマでもない、かなり抽象的なデザイン、グラフィック的なアプローチでしたけどね、それでも「水中感」を演出しなきゃいけないんですかね(笑)

 

 ノートマン「せっかくたくさん審査員がいるので、いろんな評価があるのは素晴らしいと思いますが…

 

カツキ「このコンテストが日本で開催されてて、日本の審査員の提言が主に直接耳にはいってきますからね、それで今年も「水中感」というのが強く言われていた。で、そんな具体的な絵のイメージを全審査員の意見として捉えてしまうと、たちまち作品がネイチャーアクアリウム的見慣れたものになって、全部同じような作品に(笑)、今でもよく似た作品多いのにね。

 

ノートマン「見分けつかないものありますよね(笑)

 

 

 ノートマン氏のレイアウト前の構想プラン

 

 

カツキ「だから数年前、この水草コンテストは「ネイチャーアクアリウム」じゃなきゃいけないの?ってのが、ぼくもわかんなくて、あれ、何年だったっけかな?魚が泳いでない水槽があって…

 

ノートマン「ありましたね。上位にありましたよね。

 

カツキ「あれ、天野さん「魚が写ってないけど、魚がいるような雰囲気がある」ってことで、ありにしたじゃないですか。アレはよかったですね。ああ、このコンテストはそんな条件で失格にならないんだって。そして、多くの審査員は作家の独創性を重んじるっていう。いいコンテストだなあ~って思った。

 

 

(注釈1)はっきり定義されているものなのかどーなのかわからないですが、顧問個人の認識では、ネイチャーアクアリウムとは、魚、水草、微生物などが相互に関わりあっている自然の生態系を再現した水槽で、天野尚氏が提唱しているレイアウトのスタイル。侘び・寂びといったエッセンスを強く感じ、魚に最も快適な住環境を与えることを目的に製作される。

 

 

ノートマン「日本庭園とかっていうのは、どこまで自然が作って、どこまで人の手によるものなのか、っていうのが曖昧になってる庭園ていうのが僕は好きなんで、そういうところを目指すっていうのもひとつの考え方なのかなあって…

 

カツキ「日本庭園は、陸上を模したモノもあるし、石と砂で海を模したモノ、あるいは、宇宙的哲学を想起させるものまで、陸上か水中か、そんなもの分けてないように思う、見立ての世界では。

 

ノートマン「水中感の根底にあるはリアリズムのことだと思います。話題の中心がリアリズムかロマンか、というのは西洋絵画の歴史に重ねるなら、叙事的な写実ばかりだった時代が終わり風景画や抽象画が現れた頃と似ています。表現の主役が表層から意識へと移り変わっていった時期とも言えます。レイコンの審査ははからずも西洋美術の歴史をなぞっているといえるかもしれません。

 

カツキ「ただ一方で、水槽の中というのは実際に生きた魚が入ってますからね。魚の気持ちってのがあって、そんなのわかるのかってことは置いておいて、魚は人工的なジオラマの世界で泳いでて楽しいのだろうかってね…。だから、以前、僕も水槽の中にコットンで瀧作っちゃったりするのは…非常に違和感を感じてたわけです。そこで、天野さんの作られる作品なんかをみると、水の中の水中景がやっぱ素晴らしい、魚が喜んでいるように見えるんですよ。なもんだから、ネイチャーアクアリウム志向にガッツリ心酔しちゃうわけなんだけど…

 

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後編へつづく!

 

 

 

 
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