顧問のタナカカツキです。
毎年恒例となりましたCAJ対談です。
ではどうぞ!
顧問「おめでとうございます!と、まずは言いたいですね!日本の水草レイアウター1位!世界ランク17位」
タワタクシエリ(以下、エリ)「ありがとうございます!」
顧問「新素材、使われたじゃないですか、今回」
エリ「軽石ですね」
顧問「軽石って言ってもいろいろあると思うんですけど、どういう種類の使われたんですかね?アクアショップとかで売ってないじゃないですか、あんな大きい軽石って」
エリ「通販で、アクアリウムにも使えるよっていう感じ。ちゃんと売ってるんですよ」
顧問「そもそも底床に使う軽石をメイン素材として使う。それを大々的に採用してっていうのは、これまでになかった素材へのアプローチですよね。影の役割をした黒い小石も新機軸ですね。世界の審査員の多くに評価されたっていうのがね、すごいめでたいなと思うんですよ」
エリ「そうですね。それはホント良かったです。嫌われるかなと思ったんですけど評価していただいて」
顧問「そうそう、革新的なレイアウトって見慣れない印象を与えますから、作り手の思惑が通じない審査員にとっては違和感でしかないという笑。見た目で判断してしまうことで、人為的だとか奇をてらっただけの表現に見えてしまうリスクがどうしても伴うんですよね」
エリ「そうですね。だから今回の順位には満足してます」
© Aqua Design Amano Co.,Ltd.
顧問「だからその順位を見ても、今回のコンテストは良かったなって思いましたね。違和感をちゃんと受け入れてくれる審査員の方もいるんやと」
エリ「はい。出品者の間では、近年のコンテストは目新しさもないし、上位作品に物足りなさを感じるって言う人も少なくないですもんね」
顧問「ジオラマだとか、ネイチャーアクアリウムだとか、見た目だけの審査になると似通った作品になって必然的にそうなっていきますよね。アホみたいなヘンテコな稚拙に見える作品の中に今までにない創作の豊かさがあるし、水景を形づくる方法論が広がっていけば、それだけ水草や魚を活かすということにもなると思うんですけどね」
顧問「さて、今後ですね、さらに上位を目指すわけじゃないですか。次はどんなことを考えてらっしゃるんでしょか?さらに革新的なレイアウトに挑戦するっていうようなことですかね」
エリ「そうですね。新しいことはやっていきたいですね、それとちょっと…これインタビューじゃなくて私からも質問するんでしたっけ?」
顧問「そうですね、たぶん対談なんで、そうですね。でも今はワタクシエリさんの次回作の構想の話ききたいですね。次も何かイノベーションを起こすんですか?」
エリ「イノベーション笑、そうですね。絵画的な水景を実現できたらなと思ってるんです」
顧問「絵のような」
エリ「はい。CAJメンバーみんなそうだと思うんですが、水槽内で絵作りしてるじゃないですか、絵としておもしろいっていう。水槽内に自然風景の再現っていうよりも、絵画的な要素。自然のエッセンスをそのまま再現するとかじゃなくて、人の筆づかいっていうかね。自然素材を使って人が絵を描くっていう。まさにだからそれはやっぱCAJの主催者であるカツキさんの想いだと思うんですよ。カツキさんはどうですか?」
顧問「私もね、ワタクシエリさんの作品に勇気をもらって、やっぱやってて、こんなアプローチ、過去にあったなって思ったらもう作り手としてはヤル気がしないでしょ?やっぱり、やったことないことをしたい。それはかつて天野さんがそうだったように、誰もまだ見たことのないものを作ってやろう!っていうアプローチね。上位クラスではまだ目立ってない表現。見慣れないレイアウト、嫌味ったらしいほど人為的な水景。集大成をお見せできたらと思いますね」
エリ「集大成!」笑
顧問「まだ十年そこそこのレイアウト歴ですけど、50年くらいやってきた匠の集大成を!」笑
エリ「それ、楽しみですね!」
顧問「ワタクシエリさんは次は?」
エリ「絵画みたいな」
顧問「あ、冒頭に聞きましたね」
エリ「さっき言いました」笑
顧問「コンテストへの不満も出てきがちですが、でも紛れもない、このコンテストは心を動かしてくれる楽しい遊びだなあと思いますよね。私もくじけず、違和感を与えるような作品を作り続けていけたらと思いますね」
エリ「ありがとうございましたー」
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