顧問のタナカカツキです。こんにちは
前回、『家庭水族館』のページをスキャンし、少し緊張しながらこちらに転載させていただきました。
そして今回もまた、さらに慎重にある一冊をスキャンいたしました。
それは——
山田 洋先生の『ザ・グリーン 山田洋アクアートアルバム』です。
じゃーん!
発行は1983年。
この本こそ、日本で初めての水草レイアウト写真集ではないかと思います。
(ただし、しっかりと調査したわけではありませんので、詳しい方のフォローをお待ちしております!)
さっそくページを開いてみましょう。
じゃーん!
なんと、すでにこの時代に……
画面いっぱいに広がる水景
建物
「水草育生ケース」ではなく「ジオラマ」 単に水草を育てるためのケースではなく、明確なコンセプトをもった景色として 水槽内が設計されています。
すでにテラリウムの概念も!
このような思想がすでに1983年の時点で形になっていたことに、改めて驚かされます。
本当はもっともっとご紹介したいのですが……
著作権の関係もありますので、今回はこのあたりで。
さて、この写真集の最初には、山田先生による前口上が記されています。
この一文、1983年当時の日本において、非常に重要なメッセージだったのではないでしょうか。
水槽は「飼育」の場だけではなく「キャンバス」
ガラスケースの中で展開されているのは、単なる観賞用の飼育環境ではなく
水槽というキャンバスに、水草を画材として描かれた風景がそこにありました。
デザインを学べば学ぶほど、自然の美しさには謙虚にならざるを得ません。
それは、時に畏怖すら覚えるほどの圧倒的な存在感を持ち
私たちに何か大切なことを思い出させてくれます。
この貴重な一冊は、現在では入手困難なものとなっています。
しかし、こうした先人たちの偉業が埋もれてしまうのは、あまりにも惜しいこと。
私たちが今、目にしている美しい水草水槽の世界——その原点を知ることこそが
次の世代へとつなげる大切な一歩なのではないでしょうか。

以上でーす!