顧問のタナカカツキです
図案を作成する前に
やってはいけないレイアウトというのがあります
見慣れてしまった、時代遅れの、他に埋もれてしまうような
ありふれたレイアウトです
草原に石組み 流木タテ置き
流木を木に見立てた風景 石組み+有茎草の山々
石タテ組み遠景 山岳レイアウト
分かりやすい三角構図 中央アーチ
巨木センター原生林
このようなレイアウトをしてしまうと
世界選考(100位以内)に漏れてしまいます
オリジナリティーと印象度で0点を叩き出す
リスクの高い、2016年現在のNGレイアウトです
(あくまで、コンテストに特化したレイアウトのお話しです)
そんなことを踏まえ
スケッチ、いろいろ描いてみましたが、
ここで、図案の試行錯誤
さまざまな構図バリエーションのアイデアスケッチを、お見せできればよかったのですが
手元に残っておらず…この一枚だけ
このスケッチが
今回の作品の基本コンセプトとなりました
光と影
影のフォルムにずっと拘り、スケッチを続けていたのですが
今回は光に目を向け、過剰なまでの光の表現をしてみるのはどうだろう?
ということを思いつきました
底床から発光してる作品は今まであったのだろうか?
底床といえば白砂
多くのトップレイアウターが白砂を敷きつめる白砂ブームが
近年まだつづいております
ありきたりの手法です
画面としても底部に白を用いるのはレイアウトを引き立たせる
効果的な良い手法ですが、目新しさはありません
底床を発光させる
それを実現するのは
物理的に何をどうすれば?
鏡を使ってみるのはどうだろう?
そこにガッツリ光を反射させた作品はみたことない
「みたことない水槽をつくってやろう!」
天野イズムです
(天野作品の見た目の型を模倣した作品ではいけません
型のマネはネイチャーアクアリウムを形骸化させることでしょう
見た目をマネするのではなく創作の態度をマネする)
そして私はもっとふざけたことをしてみたい!
水槽に鏡を使っていいものかどうなのか…
魚に余計なストレスを与えてしまうのではないか?
問題は山積です…
水槽の作品というのは正面からのアングルで
両サイドと、トップの水面に当たる部分の鏡面効果を
おおいに活用する絵画でございます
「鏡」というのは水槽作品にとって異質なものではなく
普段から付き合いのある、とっても馴染み深い効果を生む素材であるはずです
鏡を使った場合
奥行き45センチ内に遠近法を用いるため
角度をつけた置き方になります
下から光が反射してるように見える光の当て方、さらに岩肌にしっかりと影が出るように
奥から手前へかけての光も必要
注水すれば光の屈折率も変化します
水を入れて撮影のテストをしてみないと…
問題は山積…
さらに、底床に鏡を用いた場合、その下は
ガッツリと止水域ができてします
回避するため、底床のほとんどは軽石でたくさんの隙間を作り酸素を供給
吸水パイプは底床から水を吸い上げるようなシステムをつくらなければいけません
底床部分に侵入した吸水パイプは
ゴミやソイルで目詰りしてしまうことが予想されます
専用のカバーが必要…
そんなカバーどこにも売ってないぞ!
問題は山積…
この時期(ちょうど去年の今頃)
顧問はずっと真顔で、ときに不真面目に考え込んでおりました
ステップ3へつづく
(なかなか実際のレイアウトの記事になりませんが、創作の時間、その大部分が
手を動かす前のイメージを具体化してく頭の中の作業なのです)
で、そんなマニアックで堅物なレイアウト論はほんとはどーだっていいから
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